ニュルブルクリンク北コース(Nürburgring Nordschleife)

ドイツ

ドイツ ニュルブルク 2018年9月

<概要>

ニュルブルクリンクと言えば車に興味のない人でも名前を聞いたことはあるくらい有名ですね。北コースとGPコースの2つあり、ここでは前者について書きます。世界一過酷なサーキットと評されますが、具体的にどう過酷かと言うと、全長・高低差世界一、ブラインドコーナーが多く、エスケープゾーンが狭い、路面はうねり滑りやすい、平均速度が高い、そして死亡事故数が世界一…。多くの自動車メーカーが車両開発の場としてテストを行い、ベストラップは性能指標にもなっています。神格化された感すらある伝説のコースですが、意外と手軽に体験することができます。ビジター走行とサーキットタクシーです。それぞれの詳細は後述しますので、先に共通事項を説明します。

ニュル北コースは、サーキットではありますが、誰でも利用可能な有料アウトバーンという扱いです。なので特別なライセンスは必要ありませんし、公道走行可能な車両しか走れません。ドイツの交通ルールが適用され、ヘルメットはなくても大丈夫です。1周25€(金土日は30€)で走れるので敷居は低いです。毎周必ずコースを出ないといけないので、直線をフルで走ることはできません。

当然ですが一般向けにオープンしている日時しか走れません。平日の日中はインダストリアルプールといって自動車メーカー等のテスト用に占有されていることが多く、冬季は閉鎖されます(閉鎖期間は年によって変わります)。走行可能日時は公式サイトで確認してください。

世界中から車好きが訪れるので、英語が通じます。ドイツ語が全くできなくても問題ありません。

<ビジター走行>

一般向け走行枠で「Touristenfahrten」と呼ばれます。空港で借りるレンタカーでも走れなくはないのですが、保険が適用されません。少し高いですがサーキット専用レンタカーを利用しましょう。レンタカー会社はコース周辺にいくつかあり、車両も複数から選べます。私はRSR NurburgringでルーテシアRSを借りました。事前にメールで予約し、当日支払います。ガソリン、周回チケット込みで2周264€しました。ハイパフォーマンスカーになるほど高くなります。自分で給油、チケット購入する節約プランもあります。

当日は走行の一時間前に集合し、走行ルールや注意事項の説明があります。英語ですがビデオを見ながらなので聞き取れなくても大体は理解できると思います。縁石は使うな、追い越しは左から、意図的なドリフトは禁止など、無理な運転をしないよう事故映像や修理費用を駆使してひたすら脅されます。1周目はインストラクターが隣に乗り、コーナーごとに注意点やブレーキングポイントなどを教えてくれますが、運転に必死でほとんど頭に入ってきませんでした。

平日でも走行車両は多く、コースオープンして1周目から全開走行する猛者が沢山います。結構な頻度でクラッシュが起き、コースが一時閉鎖されることもあります。平日夕方は走行時間がただでさえ短いのに、事故で閉鎖される可能性も高いので、周回数は少なめにしておいた方が無難です。同じ理由で、複数人で走りに行く場合は、レンタカーをシェアするより、別々で借りた方が良いです。値段は大して変わりません。

ちなみに沿道でカメラマンが写真を撮っていてインターネットで販売しています。自分が運転している写真が1枚は見つかると思います(例えば、racetracker.detourifotos.de等)。

<サーキットタクシー>

プロドライバーの横乗り走行です。自分で運転するのは不安な方や、プロの運転を体験したい方にお勧めです。こちらも運営会社がいくつかあり、車両も選べます。私はRing TaxiのBMW M5にしました。事前にメールで予約し、当日支払います。1周で269€とビジター走行より割高です。M5だと3人まで同乗できるので友人と割り勘にしました。ゲート手前右側にある黒い屋根の小屋(下記左)で受付を済ませたら、タクシーに乗り込みます。1周10分もかからないので、あっという間に終わってしまいます。猛スピードなのに非常にスムーズな運転で、やはりプロドライバーは凄いです。

<アクセス>

最寄りの国際空港はデュッセルドルフかフランクフルトです。レンタカーでの移動が現実的で、どちらの空港からも車で1時間40分程度です。駐車場はチケット売り場の先にあります(無料)。ホテルやレストランはサーキット周辺にいくつかありますが、山の中なので他に何もありません。観光もするのであれば、コブレンツ、ケルン、ボン辺りに滞在するのが良いと思います。

住所In der Stroth, 53520 Meuspath
公式サイトhttps://www.nuerburgring.de/en/home.html
最新の情報は公式サイトでご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました