フランス ル・マン 2018年6月
<概要>
ル・マン24時間レースの舞台として知られ、常設コース(ブガッティサーキット)と公道から成る一周13km以上の超高速サーキットです。パリの南西約250kmにあるル・マン(Le Mans)という田舎町にあります。ちなみにleは定冠詞で、前置詞de(英語のofに相当)と融合するとduになります。なので24H du Mansは英語で24H of Le Mansを表します。2018年のレース観戦で訪れました。
決勝当日の11時ごろに到着し、スタートから2時間経過するまではメインスタンドで観戦。その後、日没までシャトルバス(無料ですが結構並びます)で各コーナーを回り、車中泊。翌朝、前日回り切れなかったコーナーで観戦して、メインスタンド前でゴールを迎えました。24時間もあるので観客の多くは移動しながら観戦しており、自由席でもスタート/ゴール時以外は空きがあります。メインスタンドの自由席は、スタート/ゴール前の12時過ぎには結構埋まっていました。ル・マンは田舎なので、レース開催期間といえども深夜まで開いているレストランはほとんどありません。夕食の調達は早めに済ませた方が良いでしょう。近場のホテルは早々に予約で埋まってしまうので私は車中泊にしました。レースは波乱もなくトヨタが順調に周回を重ねていたので、安心してコースを回ることができました。結果はご存知の通り、トヨタが悲願の初優勝。表彰台の下で聞く君が代は本当に感動的でした。二位どまりで何度も悔しい思いをしてきた過去を知っているのでなおさらです。
ちなみに自由席は下記左のように席と呼べるものはありません。ビールやアイスがこぼれていたりして汚いので、折り畳み椅子か敷物があった方が良いです。またゴールライン付近には下記右のようにコースへのゲートがあります。当然閉まっていますが、レース後に開けられコースに観客がなだれ込みます。なので、ゴール前にこの近くで観戦していれば、表彰台の真下を確保することができます。ただし、人ごみのなかでスリが多発するので気を付けてください。知り合いの2人が被害にあい、嫌な思い出も残ってしまいました。この年はトヨタが優勝したので、日本人におめでとうと声をかけ、その隙にペアを組んでいるスリが財布を盗むというパターンもありました。毎年レース後にはル・マン市内の警察に被害届の山ができるそうです。
車で現地に行ったら公道部分を走りたいですよね。実際に走ってみると、レースでのレイアウトと結構違います(下図、青線が実際に走れるルート、赤線がサーキットレイアウト)。たとえばユノディエールのシケインは通常ふさがれていますし、ラウンドアバウトで直線から外れる部分が2か所あります。ミュルサンヌとアルナージュもラウンドアバウトがあるので、実際のコースレイアウトと同じコーナーはインディアナポリスくらいです。スピードの出しすぎには注意しましょう。私はレースのない平日に走行しましたが、レースウィークでも金曜日は公道部分を走ることができるという話を聞いたことがあります(未確認)。
<アクセス>
TGVも停車するル・マン駅(Gare du Mans)からトラム一本でアクセスできます。終点ANTARES MMArenaからは徒歩かシャトルバスで目的の観戦ポイントまで移動します。駐車場はポルシェカーブからダンロップシケインにかけての周辺に集中していて、場所により値段も違います。
住所 | Place Luigi Chinetti, 72019 Le Mans, France |
公式サイト | https://www.lemans.org/en |
<周辺観光>
レース関連を除いてはほとんど観光するような場所はありません。かつて公開車検が行われていたジャコバン広場とその隣のサンジュリアン大聖堂くらいでしょうか。典型的なヨーロッパの街並みを見ることができますが、半日もかかりません。公開車検や予選、ドライバーズパレードに参加したり、公道部分をドライブしたりしてレースを満喫するというのがル・マンの楽しみ方です。博物館についてこちらで取り上げます。
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