旅行で楽しくもあり、悩ましくもあるのがお土産選びだと思います。せっかく買うなら、ドイツらしくて、誰からも喜んでもらえるものを選びたいというのが人情ですが、そんなお土産はなかなかありません。雑貨等の形に残るモノは貰って困る人もいますし、想像もつかない見慣れない食品に抵抗を感じる人もいます。そこで今回は、私が今までにお土産にしたことがあり、比較的評判が良かったものを紹介します。だいたいはスーパーで手に入りますし、品揃えや売り場を日本と比べてみるのも面白いので、観光の合間にスーパーに立ち寄ってみてください。いろいろなスーパーがありますが、都市部や観光地の場合は、レーヴェ(REWE)かエデカ(EDEKA)を利用する可能性が高いと思います。レーヴェは店舗数が圧倒的に多いので、すぐに見つかるはずです。大型スーパーのレアル(REAL)は文句なしの品揃えですが、郊外にあるので目にする機会は少ないかもしれません。アルディ(ALDI)やリドル(LIDL)はディスカウントスーパーなので品揃えはイマイチです。どのスーパーも日曜日は営業していないので注意してください(空港と中央駅構内の店舗は除く)。
<チョコレート>
ドイツ人はチョコレートが大好きです。日本チョコレート・ココア協会によれば、一人当たりの年間消費量は11.1kg(1位)で、日本(2.16kg)の5倍以上あります。ベルギーと違い庶民的なブランドが多く、特にメジャーなのはミルカ(Milka)とリッタースポーツ(Ritter Sport)です。日本でいう明治とロッテのようなイメージです。ミルカはスイス生まれのチョコレートですが、なぜかドイツ定番のチョコレートになっています。どちらも板チョコがメインなので、アソートが豊富なメルシー(Merci)もお土産向きです。名前はフランス語ですがドイツのチョコレートです。他にも様々なチョコレートが手に入りますが、マジパンだけは苦手な人が一定数いるので注意した方がいいでしょう。クリスマスが近づいてくるとアドベントカレンダーのチョコレートが売られます。クリスマスまでの日数を数えながら一日一つチョコレートを楽しめるようになっていて、パッケージもかわいらしく、子供へのお土産にピッタリです。
<ハリボー(HARIBO)>
ハリボーは世界で初めて開発されたドイツ生まれのグミです。日本でも大きなスーパーで売っているので、珍しさはありませんが、本場のハリボーというだけでお土産になると思います。種類が豊富で、ミニパックはばらまき用に最適ですし、チョコレートのように溶ける心配がないのもメリットです。日本のグミより硬めです。色々なフレーバーがありますが、変わり種はリコリス味です(ラクリッツとも言います)。日本人のほとんどが苦手とする強烈な味ですが、ドイツに限らずヨーロッパでは好んで食べられているので、食文化の違いを体感するネタに面白いかもしれません。私は、同僚のドイツ人がくれたものを一口で吐き出してしまいました…余ることはほぼ間違いないと良いと思います。
<コーヒー>
ドイツはコーヒー大国でもあります。有名どころのダルマイヤー(Dallmayr)以外にも、ヤコブス(Jacobs)、メリッタ(Melitta)、チボー(Tchibo)などドイツブランドだけで何種類も選べます。日本で買うよりお得です。
<ビール>
各都市に地ビールがあるので、種類が多すぎて紹介できません。ドイツ全土で販売されている銘柄もありますが、陳列棚で最大勢力を誇っているのは地ビールなので、地域によって売れ筋が異なります。瓶ビールの方が種類が豊富ですが、主要銘柄であれば500ml缶も売っています。
<ワイン>
ドイツで生産されるワインの多くは白ワインです。リースリングという品種が代表的で、甘めが好まれます。辛口の白ワインだとドイツ中部特産のフランケンワインも有名です。うちわの形をしたボトルが目印です。ラベルに書かれているtrockenは辛口を意味します。スーパーで売っているワインは10€以下が大半で高くても十数€とお手頃です。スーツケースの中で割れるリスクがあるのと重いのが難点です。
<シュトーレン>
クリスマスシーズン限定になりますが、伝統菓子のシュトーレンは、日持ちが良く、味に癖がないのでお土産に最適です。クリスマスマーケットで買えばさらに雰囲気も増します。もちろんスーパーでも手に入ります。レープクーヘンやプリンテンなど他にもクリスマス菓子はありますが、独特のスパイスが配合されているので万人受けはしないかもしれません。
<バウムクーヘン>
日本ではどこのスーパーでも売っていますが、ドイツでは食べたことがない人が沢山いる高級菓子です。伝統菓子ゆえに材料や製法に厳格な決まりがあり、作れる職人が限られるため、スーパーでは売っていませんし、いいお値段がします。全国展開している店も少ないので、買うつもりの方は下調べしておいた方が無難です。比較的店舗数が多いのはライジーファー(Leysieffer)ですが、全店で扱っているわけではないようです。ミュンヘン、ドレスデンならクロイツカム(Kreutzkamm)、デュッセルドルフならハイネマン(Heinemann)といった具合に、都市ごとに探すしかありません。
<その他>
ドイツといえばソーセージが有名ですが、日本への肉類の持ち込みは禁止されているのでお土産に買うことはできません。スーツケースに入れて運ぶのも、出国手続き後に買うのもダメです。残念ですが諦めましょう。
コメント