オーストリア ザルツブルク 2023年6月
<概要>
レッドブルといえばエナジードリンクのトップブランドですが、エクストリームスポーツの巨大スポンサーとして認識されている方も多いかと思います。この広告宣伝活動には創業者の一人ディートリッヒ・マテシッツの趣味が影響しています。彼は飛行機・モータースポーツの愛好家で、多くの航空機を所有していた他、F1ではスポンサーにとどまらず自チームまで立ち上げています。ほとんどの新興チームが成功することなく撤退していくF1において、短期間でチャンピオンチームにまで成長させたことからも、極めて優れた経営者であったことがわかります。そんな彼の個人コレクションを保管・整備するためにザルツブルク空港の一角に建てられたのがハンガー7です。ガラス張りの建物が二つあり、片方が展示スペース、もう片方が整備場になります。一般客が立ち入れるのは展示スペースの方だけです。
明るく開放的な館内に、様々な航空機と車両が展示されています。競技車両は以下の写真にあるもので全てなので台数は多くありません。私が訪問した時は、チャンピオンマシンはRB9(2013年/ベッテル)、RB16B(2021年/フェルスタッペン)の2台だけでした。他に特筆すべきマシンは、2008年イタリアGPでベッテルが初優勝したSTR3です。トップチームではないトロロッソがレッドブルより先に初勝利を挙げたことでも話題になりました。
説明パネルはあったりなかったりでドイツ語のみの物もありました。開館時間が長く、無料で入れるところも懐の大きさを感じさせます。館内にはオフィシャルショップもありますが、ザルツブルグ中心部の店舗の方が大きいので、グッズを買いたい人は下記地図を参考に旧市街に行ってみると良いでしょう。












<アクセス>
ザルツブルク中央駅や旧市街からはバスでのアクセスになります。最寄りのバス停はKarolingerstraßeかPressezentrum/Kuglhofです。空港からは徒歩で行けますが、ターミナルの反対側にあるので20分強かかります。ミュンヘンからも近く、車でも高速鉄道でも2時間程度です。駐車場は道路を挟んでエントランスの向かいにあります(無料)。
住所 | Wilhelm-Spazier-Straße 7a, 5020 Salzburg, Austria |
開館時間 | 9:00-22:00(日曜のみ9:00-20:00) |
入館料 | 無料 |
公式サイト | https://www.hangar-7.com/en/ |
<周辺観光>
ザルツブルクは旧市街が世界遺産に登録されているほか、モーツァルトの生誕地としても知られています。ザルツァッハー(Salzach)川を挟んで、オーストリアならではの優雅な雰囲気の町並みが広がっています。モーツァルトの生家(Mozarts Geburtshaus)、ホーエンザルツブルク城(Hohensalzburg)、ミラベル庭園(Mirabellgarten)など主要スポットは歩いて回れる範囲に集中しています。ザッハトルテの考案者に由来するホテルザッハー(Sacher)が川のほとりにあり、レストランではオリジナルのザッハトルテが食べられます。レッドブルとアルファタウリのショップも旧市街にあります。
このエリアは北アルプスを望む景勝地で、ドイツ側のベルヒテスガーデン(Berchtesgaden)はヒトラーの別荘(Kehlsteinhaus)があったことで知られており、オーストリア側のハルシュタット(Hallstatt)は世界遺産に登録されている人気の観光地です。



Mirabellgarten & Hohensalzburg




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