イタリア ミラノ 2020年7月
<概要>
イタリアの名門アルファ・ロメオの公式博物館です。ミラノ中心部とマルペンサ国際空港のほぼ中間に位置するアレーゼにあり、ショールーム、カフェ、イベント会場が併設された複合施設になっています。かつては工場やデザインセンターもありましたが、トリノに移り、博物館だけが残っています。
高性能スポーツカーブランドとしての名声は、モータースポーツでの活躍により築き上げられました。代表的なものは、1923年のタルガ・フローリオで優勝したRL(初めて四葉のクローバーが付けられたモデル)、F1創設以前の最高位レースとして開催されていたグランプリで1925年に世界タイトルを獲得したP2、1931年にイタリア車として初めてル・マンを優勝し、1934年まで4連覇した8C 2800(展示車両は1932年のミッレ・ミリア優勝車)、F1初開催の1950年シーズンを全勝した158、その翌年を制覇した159、世界スポーツカー選手権のチャンピオンマシン33TT12(1975年)と33SC12(1977年)、DTM参戦初年度の1993年にいきなりタイトルを獲得した155V6TI(展示されていたのは1996年仕様)などがあります。一部の仕様違いはありますがすべて展示されていました。
展示台数は80前後ですが、他にも、世界一美しい車(と個人的に思っている)33ストラダーレ、わずか5台が製造され4台が現存する1900C52 Disco Volante、コーダ・トロンカで有名なSZとTZ/TZ2など、貴重な車両が多く、内容は充実しています。ただ、せっかくの名車もあまり説明がないので、予備知識がないと良さが分からない点がもったいないです。同じシリーズや似た車名でも、カロッツェリアが変わって外観がまるっきり違うモデルや、レースバージョンで中身も別物というモデルも多いので、ファン層拡大のためにも丁寧な説明パネルが望まれます(熱心なファンしか訪れない場所かもしれませんが)。ちなみに一般公開されていないエリアがあり、そこには更に150台ほどが保管されているそうです(展示車両は動態保存が原則とのこと)。この中には、幻のグループCカーSE048もあるらしいので、いつか見てみたいです。
<アクセス>
博物館から500mの距離にIl Centroというショッピングモールがあり、ミラノ中央駅前のPiazza Duca d’Aostaからシャトルバス(往復5€)が出ています。これが一番楽なアクセス方法だと思います。他には、電車でRho-Fiera駅まで行き、561番のバス(Viale Alfa Romeo下車)を使うルートもありますが、バスの本数が少ないので(日曜日は特に)時間に気を付けてください。敷地内に無料駐車場があります。
住所 | viale Alfa Romeo, 20020 Arese, Italy |
開館時間 | 10:00-18:00(火曜休館) |
入館料 | 大人12€ |
公式サイト | https://www.museoalfaromeo.com/en-us/Pages/MuseoStoricoAlfaRomeo.aspx |
<周辺観光>
モンツァサーキットのページを参照ください。
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