トリノ国立自動車博物館(Museo Nazionale dell’Automobile)

イタリア

イタリア トリノ 2020年7月

<概要>

フィアットの本拠地トリノにある国立自動車博物館です。三階建ての立派な建物に約200台が展示されています。シャシー/エンジン/タイヤの変遷や、著名なカーデザイナーにスポットを当てたコーナーがあり、自動車史にもフォーカスしている点に国立博物館としての良識を感じます。数えたわけではありませんが、フィアット車が一番多く、フェラーリ、アルファ・ロメオ等の現存ブランドから、アウトビアンキ、チシタリア、イソ等の消滅してしまったブランドまで多くのイタリア車を見ることができます(イタリア車以外も沢山あります)。

説明パネルには英語も併記されています。背景に工夫がされているのも面白いのですが、演出のためとはいえ、展示ルームが暗く見づらいのはマイナスポイントです。

ランチア・アウレリアの特別展が行われていました。アウレリアはランチアが戦後リリースした最初のモデルで、設計者はアルファ・ロメオでP2、P3、8C等を開発した天才ヴィットリオ・ヤーノです。「GT」というモデル名が付けられた世界初の車であり、V6エンジンを搭載したのも世界初です。トランスアクスルやインボードブレーキと凝った設計がされています。複数のカロッツェリアによってバリエーション豊かなボディが架装されました。他にも多くの名車を産み出したランチアが今消えようとしているのは非常に残念です。

<アクセス>

トリノの中央駅に相当するポルタ・ヌオーヴォ(Porta Nuova)駅から地下鉄(M1)でリンゴット(Lingotto)駅まで行き、徒歩10分です。ミラノから高速鉄道を利用する場合、ポルタ・ヌオーヴォ駅の手前のポルタ・スーザ(Porta Susa)駅からもM1に乗れます。博物館専用駐車場はありませんが、周りに無料の駐車スペースがあります。

住所Corso Unità d’Italia 40, 10126 Torino
開館時間10:00-19:00(月曜のみ14:00閉館)
入館料大人12€
公式サイトhttps://www.museoauto.com/en/homepage/
最新の情報は公式サイトでご確認ください。

<周辺観光>

リンゴット駅を挟んで反対側にある商業施設はもともとフィアットの工場でした。屋上にはオーバルテストコースが残っており見学できます。ミラフィオーリ(Mirafiori)はフィアットの本社工場地区で、その一角にはショールームのミラフィオーリモータービレッジと、クラシックカーのメンテナンス/レストア/展示/販売を担うFCA Herritage Hubがあります。これらについては他の周辺観光と合わせて別途取り上げます。

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